モンテッソーリについて
モンテッソーリ教育のカリキュラムの特色
日常生活の練習
挨拶に始まり、身支度、所作、そして掃除や料理など環境に主体的に働きかけていく活動(お仕事)を通じ、子どもたちは社会とのつながりを意識し、自立への原動力を育みます。
数教育
ゼロや1〜10といった抽象的な概念を、具体物の助けを借りて「数」のおもしろさに導きます。身の回りの様々なものや場面の秩序や規則性への気づきへつながる活動です。
感覚教育
つまむ、つかむ、形の違いを知るなど、身体を動かすと同時に視覚や聴覚、皮膚感覚や嗅覚や味覚の五感を研ぎ澄ませる活動です。探究心を刺激し、次の更なる探求に備えます。
文化教育
身の回りの植物や生き物の不思議、広大な宇宙の謎など、自分で調べ学習することで、様々なものやことに支えられて自分が「ある」ことに気づきを得る活動です。
言語教育
日常会話や言葉あそびなど、話すことを通じ、言葉の豊かさ、おもしろさの味わい方、使い方を学びます。さらに話し言葉から書き言葉へ、言語による表現力を拡げます。
縦割り教育
異年齢の中でそれぞれの役割を果たしていく活動です。その中で年長者は慈しみの心をつかい、年少者は愛を感じ感謝する心を育てます。
マリア・モンテッソーリについて
マリア・モンテッソーリは、1870年イタリアに生まれ、1896年にイタリア初の女性医師となりました。
モンテッソーリの理論は、直接観察による科学的根拠に基づいています。決して子どもの行動を賞罰で誘導することのなかったモンテッソーリ。常に子どもの興味と発達中の能力を観察し、子どもにふさわしい環境を用意しました。
自分で自分を教育する自由な環境。これこそ、子どもが落ち着いてお仕事に集中できる精神を育むために必要であると説き、教師は子どもたちのお仕事をやさしく導くことに専念するようモンテッソーリは促しました。
「目的を持って行動する子どもたちは幸せです。人間の生命の働きと中心が同じだからです」
「大切なのは、世界中の誰もが一つの目的を持って動き、自分のためでなく他の人たちのためにも働かなければならないという事実です」
『1946年ロンドン講義録』より
マリア・モンテッソーリ著
アネット・ヘインズ編
中村 勇訳