よく廻っているほど独楽は静かです
今年の夏休みに子どもたちと有楽町にある「相田みつを美術館」へ行ってまいりました。
彼の作品はシンプルで分かりやすく、そこから優しくも強い言霊を感じます。
彼の作品を鑑賞するたびに
自分を見つめることができる、静かな良い時がながれます。
穏やかな気持になり、そのうち元気が出てきてなぜか今の自分が好きになれるので、つい日めくりカレンダーを購入してしまいました。
そのカレンダーの中の1枚がこれです。

私はこれを目にした時、職業柄、やはり子どもが集中している様子を思い浮かべてしまいました。
「よく廻っているほど独楽は静かです」
想像してみましょう。独楽が良く廻れる状況ってどんなでしょう。
廻っている足元がしっかりしている。
軸がブレずに安定している。
誰にも何にも邪魔されない。
実に良く廻れる環境が整っています。
だから独楽は、自分が独楽としてあるべき姿、廻ることに一心に集中することができるのですね。その独楽の様子は静かで見ていて気持ちが良いものです。
これは子どもが集中している時、そのものの様子にあてはまります。
子どもも自分が今すべきこと、子どもとしてあるべき姿、一人の人間として生きるために必要な能力を身につけることに集中できるとき、とても静かです。そして一つのタスクをやり遂げた時、心に平安が訪れます。
子どもは賑やかなことも好きですが、実は静かに目的を持って物事に取り組むことも無意識に求めています。それは、自分の人格、自分のあるべき姿を作る絶好のチャンスだからです。
それゆえモンテッソーリ教育の教師は、子どもたちが静かに集中できるような環境を用意することを大切にしております。子どもたちが静けさの心地よさを味わえるように。
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